難しいほど楽しい!野菜づくり

森 清和 さん

森 清和 さん

くらぶち草の会/森農園
1981年生(34歳)
16歳でDJを目指して上京。カメラ店店員、カメラマンの仕事に就いた後、農業をやりたかった妻とくらぶち草の会で就農する。カブ、大根、キュウリなどを栽培。

佐藤 陽亮 さん

佐藤 陽亮 さん

くらぶち草の会
1986年生(29歳)
佐藤茂代表の息子。東京農大を卒業後、農薬関係の会社に就職。退職後地元に戻って父と共に野菜づくりに励む。レタス・ター菜・ワワ菜(ベビー白菜)などを栽培。

NEW 2016.6.15
渥美半島の石の間から
第25回は前回に引き続き、くらぶち草の会のワカモノたちからお話しを聞きました。前回の柴田さん、利波さんより少し若手の森さんと佐藤さん。「高齢化の波が……」とメンバーは心配していましたが、草の会にはまだまだちゃんと若い農家(50過ぎでも若手と言われる世界なので)がたくさんいます。かつてDJを目指していた森さんと、農薬会社で肥料の研究をしていた佐藤さん。経歴も性格も対照的な2人は、農業への取り組み方も対照的なのか?
  • 佐藤さんは代表の息子さんだから倉渕生まれ。森さんは?
  • 森 アイコン僕は長野の出身です。

  • え?長野なら農業に向いているところじゃないですか。
  • 森 アイコン僕は松本の端っこ出身なんですが、新規就農のハードルが高いんですよ。推奨作物があって作り方までしっかり管理される。そこいら中スイカスイカスイカ。「農業やるならスイカやれ!」って。JAが組織としてしっかりしすぎていて「やるならとりあえず農林大でも出てこい」と(笑)。
  • 森さんのおうちは農家ですか?
  • 森 アイコンいえ、違います。農業をやりたいって思ったのは宮城出身の嫁さんの方なんです。
  • 森さんはどうせ農業には興味なかったんでしょ〜? 奥さんが強いのは草の会の特徴か(笑)。
  • 森 アイコンえへへへ。僕は東京でカメラ店の店員とかカメラマンをやってました。まあ、いろいろあったんですが……高校中退したんですよ。DJに憧れて16で上京したんです。東京で一人暮らしをして。
  • もうね、この連載を続けてると何を聞いても別に驚かないや。でも、そんなに若くてお金は?
  • 森 アイコン高校の頃はあまり良い子じゃなかったんでアルバイトしてお金を貯めて。兄弟は東京にいたんですけどね、まあなんとかなるかな〜って。
  • ところで、憧れていたDJにはなれたんですか?
  • 森 アイコンDJってなるものじゃなくて、やろうと思えばできるんですよ。クラブに飛び込みとか、イベントに参加するとか。でもそれで食べていくことがとても難しいんです。それと僕は夜型の生活に向いてなかったという(笑)。言ってみれば中卒じゃないですか、なにかスキルがなきゃ食べていけないぞと思って調理師の免許取ったり、中古カメラ屋さんに勤めたり、その関係から画像処理を勉強したりカメラマンをやったり。
  • 素晴らしいバイタリティ!でもどこで農業につながるのでしょう?
  • 森 アイコンつきあってる頃から嫁さんが農業やりたがってて、僕はそんな気はなかったんですけどね。まずは彼女の実家がある宮城に行って、農業を始めるための資金を現場仕事でガッツリ貯めました!
  • 「DJサイコー!」って上京するアホな子かと思いきや、なんだこの堅実さは(笑)。片や、見るからに真面目そうな佐藤さん、ちゃんと農大に行って農薬会社に就職とは……有機農業のために「農薬のことをねじ伏せてやるぜっ!」とかいう野望があって?
  • 佐藤アイコンあ、ちがいます。農大では土壌学を勉強して、会社は芝用の農薬会社なんですが、僕は肥料の研究をやってました。
  • 森農園のロゴマーク
  • 森さんのこだわりグッズ ロゴマーク
  • シンプルながらデザイン、カラー共に自分たちにマッチしていてとても気に入っているという森農園のロゴマーク。「森農園の旗印として、私たち夫婦のモチベーションの向上や、他者への当農園の理念やアイデンティティの発信ツールとして大切にしています」と森さん。
森 清和 さん 佐藤 陽亮 さん