地元のことを伝えていく仕事

小林 啓子 さん

小林 啓子 さん

株式会社 野菜くらぶ
事業部営業課
1978年生まれ(36歳)
スポーツ・インストラクターを養成する専門学校卒業後、スキーのインストラクターに。雪のない時期、アルバイトにやっていた農作業で自分の歩む道を発見!

2014.11.21
地元のことを伝えていく仕事
第12回、「野菜くらぶ」の2回目は、入社して10年のベテラン、生産者のみなさんを陰から支えている、野菜くらぶ事業部の小林さんを取材しました。
きれいに日焼けした彼女は、元スキー・インストラクターという経歴の持ち主。スキー場のたくさんある群馬県ならではの職業から、農業関係への転身の理由は? 腹筋崩壊のエピソードもたっぷりです。
  • おうちは農業と関係があるんですか?
  • 小林 アイコンいや、全く関係ないです。地元で何かやりたいなと思ってスキーのインストラクターになったんです。スキー場には県外からお客さんがいらっしゃるので、その人たちにスキーを教えながら何かを伝えたいなと。
  • そこからまたどうして農業関係に。
  • 小林 アイコン農業関係の仕事に就くつもりはなかったんですが、結局スキーのインストラクターって季節労働者じゃないですか。雪のない時期のアルバイトには農業はちょうどいいんですよね。友人から「近所でほうれん草、小松菜やってる人がいるけど手伝う?」って誘われて、4年くらい続けたんですよ。そうしたらもっと農業を突っ込んで知りたくなっちゃって…。
  • 女性の季節労働者って、妙にカッコイイ響きがあるなぁ。で、そこから野菜くらぶに?
  • 小林 アイコン野菜くらぶってところで1人アキがあるよと聞いて、バイトからでもとお願いしたんです。「冬場は雇えないけど」と言われたんですが…。
  • 季節労働者にはちょうど良かったんだ!
  • 小林 アイコン
  • 野菜くらぶに来たとき、事務所に貼ってあった「感動農業」「土づくり 人づくり」の言葉がまっ先に目に入ってきて「あ、ここだ!」って直感しましたよ。振り返ってみると、ここで天職をみつけたんですね。スキーを教えることより、だんだん地元のことを伝えることの方がやりたくなって、ここで正社員になりたいなって。
  • 野菜くらぶの2階で

    事務所の2階には小林さんがインスピレーションを感じたという「感動農業」「土づくり 人づくり」の文字が。代表の澤浦彰治さんの書で、野菜くらぶのモットーです。

  • 野菜づくりで定評があったから野菜くらぶを選んだんですか?
  • 小林 アイコンいや〜フォークリフトに乗る仕事がやりたくて。
  • おいお〜い(笑)。ところで事業部だと、生産者の人と接点はあるんですか?
  • 小林 アイコン野菜くらぶの事業部は野菜の種類で担当が分かれているんですが、私は葉物担当です。出荷に来た生産者さんと事務所で顔を合わせますし、駿一くんや崇くん(第11回)が入ってきて最近はホントにワクワクしてますね。
  • 務め始めて10年というと、野菜くらぶがどんどん大きくなるところも見てきたわけですよね。
  • 小林 アイコン本当にいろんなことがありましたね。後半では震災があったり雪害があったり、仲間が辞めていったり亡くなったり。農業っていうのは人間の暮らしのすぐそばにあるものなので、その中で自分自身も随分と成長させてもらってます。
  • ということは前回紹介したお二人のご両親の仕事も見てきたわけですよね。
  • 小林 アイコン崇くんのお父さんが病気になって、お母さんが引き継ぐことになったのが、ちょうど私が入社した頃でした。お母さんはご主人のお手伝いはされてたけど、女性が本当にやっていけるんだろうかと、入社間もない私でも心配になりましたよ。そうしたら、わからないことはわからないと堂々と聞く。「これはわかりません、教えてください」、間違ったら「すみません、これはできませんでした」と、それを毎日、毎日。
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