山のお茶づくりは斜面と闘う!

山のお茶づくりは斜面と闘う!
  • 茶畑で岩崎さんと飯塚さん

    「両河内ならではの香りと、上品な甘みを味わってほしいな」/岩崎さん「目標は海外の紅茶じゃない。飯塚園ならではの甘〜い紅茶を目指してます」/飯塚さん(斉藤茶園で)

  • ここは結構標高ありますよね。お茶畑って、もっと低いところで平らなイメージだったんだけど。山の上の茶園って多いんですか?
  • 岩崎 アイコンここは(斉藤茶園)350mくらいかな?うちの畑はもっと高いですよ。
  • 飯塚 アイコンうちは100〜200mの中山間地。山のお茶は作業が大変だから減ってますね。
  • このコラムでは「傾斜地での作業がとにかくキツイ柑橘農家」という発見があったんですが、山のお茶農家も相当キツイ予感が。
  • 飯塚 アイコン斜面の作業だからキツイですよ〜、雑草を取るにしても、肥料をまくにしても。腰に来るか、そうじゃなきゃ膝に来る。
  • 手摘みは今日体験させてもらったけど、普通は機械で刈るんですよね?
  • 岩崎 アイコン手摘みもありますが、機械刈りも。巨大なバリカンみたいな機械の両側を2人で持って、1畝を片側ずつ刈っていくんですよ。刈ったお茶は風で送られて袋に入るようになっています。
  • 飯塚 アイコン1人で刈る乗用タイプの機械ってのがあって、もう超うらやましい! 2畝いっぺんに刈っていくんですよ。最近のお茶栽培ではほとんどそれを使いますね〜。
  • それにすればいいじゃ……あ、斜面だとひっくりかえっちゃうんだ。
  • 岩崎 アイコン飯塚 アイコンうんうん。そうそう。だから山のお茶は大変。その分味で勝負したいですっ!

  • イベント中の2人と会員さんたち

    イベントでは、花火師の資格を持つメンバーが茶畑で花火を打ち上げ。見事に上がった花火に拍手拍手。(上)
    参加したらでぃっしゅぼーやの会員さんたちは、静岡づくしの昼食に大満足!(下)

  • じゃあ山間部でやるメリットって?
  • 飯塚 アイコン山だと畑もおのずと狭くなりますからね、隣からのドラフト、農薬が流れて来ちゃうってのがない。だから有機には向いてるんじゃないかなぁ。
  • でも、害虫だって出るでしょ?
  • 岩崎 アイコンでもね、農薬をかけないぶん、クモだとか天敵の昆虫もたくさんいますからね。
  • 飯塚 アイコン広いところで病気なんか出ちゃうと全滅だけど、細かく分かれた畑っていうのはそれなりに意味がありますね。「今年はここはダメだったね〜」ですんだり。
  • 一長一短ですね。お父様たちがつくってこられた良い土が財産でしょう?
  • 飯塚 アイコン刈った葉を落とすでしょ、新しい畑だとそれがなかなか分解しないんですよね。やっぱり土の中の微生物の数が違うんでしょうね。ものすごく差が出ますよ。
  • 味も違ってくる?
  • 岩崎 アイコン肥料のやり方も関わるけど、味を左右するのはやっぱり土だと思いますね。

  • 無農薬の有機栽培にこだわる理由はなんですか?農薬使った方が楽なんですか?
  • 岩崎 アイコン飯塚 アイコン生まれたときからそうだったし、それが普通のことだから。農薬を使えば、多分……楽なんでしょうね〜。知らないからなぁ。
  • 見事に農薬について詳しくない(笑)。ところで、飯塚さんは紅茶も作られてるとか。紅茶は後の加工が違うだけというなら、だれでも出来ちゃう!なーんて。
  • 飯塚 アイコンそうでもないんだなぁ〜これが(笑)。やっぱり紅茶向きの肥料だったり、そのやり方だったりがあって、簡単にはいかない。実はね、葉の中の成分で発酵の仕方が違ってくるんですよ。「今日から紅茶に転換します」って言ってもね無理! 水色(すいしょく)は赤くなるけどね〜美味しさはね〜。
  • さて、お茶農家の1日を教えてください。
  • 岩崎 アイコンまず朝、露はらいをやって、お茶を刈って、そのあと工場で作業っていうのが1日の仕事ですね。
  • ごめんなさい。露はらいって……刀持った人の反対にいる太った人?(笑)
  • 飯塚 アイコンそれは横綱の土俵入りの露はらい!! 葉に露が付いてると製茶するときに品質が落ちるんですよ。機械も汚れるし。
  • じゃあ1年のスケジュールは?
  • 岩崎 アイコン一番茶の今の季節が一番忙しい。4月の後半からずーっと休みなしです!

  • アシックス デスタッキ
  • 中山さんのこだわりグッズ アシックス デスタッキ
  • 仕事のメール確認にニュース検索に、便利に使っているお気に入り。「改造してEdyを入れたのでおサイフ携帯になって、仕事中に財布がいらなくなった!」というのが一番のお気に入りらしい。畑に行く時に欠かせない、便利なツール。