2人とも、挑戦してみたいお米があります

2人とも、挑戦してみたいお米があります
  • 四釜さんと井上さん

    ファーマーズクラブ・赤とんぼが開催する「田んぼの生きもの観察会」では、2人もスタッフとして参加。今ではなかなか見られなくなった昆虫や魚がたくさん見られますよ。

    • ところで2人とも農業好きそうですよね。
    • 四釜 アイコン井上 アイコン 大好きですよー!

    • どこが好きですか? 芽が出たとき、それとも収穫のとき?
    • 四釜 アイコン生長がおもしろいですよね。一番楽しいのが、ブドウだと粒になったくらいのとき。ハサミで形を整えていってきれいな形につくっていくのは楽しいですね。田んぼだったら…田植えしてすぐは草との戦いだから、水を抜く頃、出穂の時期が楽しいですね。
    • 井上 アイコン慣行と比べて有機の稲は最初はとにかくひ弱だから。写真見てみます?

    • うわぁ、もうハゲちょろけじゃんー。土にかろうじてしがみついてますって感じですね。
    • 四釜 アイコン慣行は最初から薬をまいてるから元気なんですよ。うちのなんかもう虫にやられっぱなしで、「もうこれだいじょうぶなのかー」って。それがしっかりしてきて、株も大きくなって。有機の肥料は徐々に効いてくるので頑丈になってきます。
    • 慣行と有機とちがう?
    • 四釜 アイコンおいしい…と思いますよ、安全だとかいうのは置いておいて。粒とかも大きいかな。

    • 井上 アイコンやっぱり賞とか取る米は有機だものね。

    • ていねいにつくっていくと違うのかな。
    • 四釜 アイコンササニシキ、最近ないんだけど作りたいんですよね。私の中では一番美味しい米なんです。
    • 一時期は美味しい米の代表でしたよね。たしか、冷めてもおいしいのがササニシキだったような。なんで無くなったんですか?
    • 四釜 アイコン倒伏するんですよ。栽培が大変なんじゃないかな?風吹くと1発だと思いますね。

    • 清水さん

      赤とんぼの伊藤幸蔵さんからアドバイスをもらう井上さん。厳しい言葉の中にも、若手のやる気をとても大事にしている。

    • 井上 アイコン寿司の米はササニシキが多いですよね。

    • 研修が終わった井上さんは挑戦してみたいものはありますか?
    • 井上 アイコンお米の古い品種、亀の尾とか。今の米の品種の元になった米なんですよ。コシヒカリ・ササニシキの祖先。食用にも酒米にお向いた米なんです。酒米作ってみたいんですよ。でも酒蔵は契約している農家があるから、新参者の僕が「作りたい!」って言っても難しいんですけどね。
    • いや「井上さんの米が欲しい」って酒蔵に言わせるくらいの米農家になりましょう! しかし2人ともニコニコと楽しそう。
    • 四釜 アイコン最初の頃よりどんどん楽しくなってきましたね。知識も付いてきて、来年はどうやろうかなって楽しみなんですよ。
    • 井上 アイコン僕はもう早く始めたくって、春が待ち遠しくって! 研修は通いだし会社員みたいでしょ。自分で全て決められるっていうのが本当に楽しみ!
    • 将来やりたいことありますか?
    • 四釜 アイコン農業はずっとやって行きたいです。小規模でもいいものをつくっていきたい。それから、うちのまわりは田んぼを皆やりたがらないのでどんどん荒れていってる。田舎の風景ってやっぱり田んぼがあってこそだと思うんですよ。田んぼの良さをもっと伝えたいですね。
    • 井上 アイコン地元の、農業に限らない色んな職種の人たちと組んでイベントがしたいですね。僕も将来の選択肢として農業が含まれなかった人間なので、若い学生さんたちに「選択肢として農家があるぞ」ってアピールしたいんです。っていうか後輩が欲しいんですけど(笑)。
    • ビニール張りはサスケ

      そろそろ井上さんは農家としての第一歩を踏み出しているはずです。サスケ、じゃなくてハウスのビニールがけを楽しんでいることでしょう。

    • 伊藤幸蔵さんから「若手は本当に金の卵なんだよね。だからとても大事にされてる。でもこれから壁にぶつかることが必ずあると思う。その時どう対処するか、どれだけの準備が出来ているか、それが将来にかかわってくるんだよ」と2人にアドバイスが。壁にぶつかることがあっても、金の卵の輝きを失わず、颯爽と乗り越えてください!
    • (2015年12月10日取材)
  • 次回は新規就農者がとても多い、群馬県のくらぶち草の会の4人のワカモノを、2回に渡って紹介します。
    四釜 昌和 さん 井上 悟志 さん